この記事では、FXのスプレッドについて初心者向けに解説いたします。
スプレッドとは「通貨の買値と売値の差」のことを言い、取引毎に発生するコストとなります。
このスプレッドについて理解しておかないと、「勝っているはずなのになぜか収支はマイナスになっている・・・」といった事態になりかねません。
スプレッドは通貨ペアやFX会社によっても異なりますので、正しい知識をつけ効率のいいトレードを行いましょう。
この記事でわかる事
- スプレッドって一体なに?
- スプレッドが狭い通貨ペア
- スプレッドが狭いFX会社
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FX初心者が注意したい「スプレッド」とは?
FXの取引画面では、買う時の価格と売る時の価格が別々に表示されています。
スプレッドとは、この時の売値と買値の差のことを言います。
例えば以下の画像では、現在のドル/円レートが
- 売値(Bid):112.10円
- 買値(Ask):112.15円
と表示されています。
この場合、差額の0.05円(5銭)がスプレッドとなります。
もし上記のレートの時に、ドルを購入してすぐ売った場合、スプレッド分の0.05円がマイナスになります。
このように、FXでは必ずスプレッドが差し引かれた状態で取引をスタートすることになります。
そのため、スプレッドは実質上の取引手数料と言われています。
FXにおいてスプレッドは超重要
スプレッドは一見非常に小さな金額のように思えますが、取引の際のロット数が大きくなるほど、当然スプレッドも大きくなるため注意が必要です。
例えば、現在のドル/円レートが「買値:105円90銭、売値:105円93銭」の場合、1ドルあたりのスプレッドは0.03円(3銭)です。
この場合、取引通貨単位によってスプレッドは以下のように大きくなります。
- 1,000通貨の場合:
3銭×1,000通貨 = 3,000銭 = 30円 - 1万通貨の場合:
3銭×10,000通貨 = 3,0000銭 = 300円 - 10万通貨の場合:
3銭×10,000通貨 = 3,0000銭 = 3,000円
FXではまとまった通貨で取引をするため、初心者の方は「気がつくと結構な金額のコストがかかっていた」ということも多いです。
取引手法や獲得pipsも大事ですが、取引コストを把握しておくことも非常に重要なポイントと言えます。
スプレッドが広い・狭いとは?
FX取引において、「スプレッドが広いor狭い」といった表現を耳にすることも多いのではないでしょうか?
- 「スプレッドが広い」
→買値と売値の価格差が広い(取引コストが高い) - 「スプレッドが狭い」
→買値と売値の価格差が狭い(取引コストが安い)
という意味になります。
スプレッドは各FX会社が独自に設定しており、通常は通貨ペアによって異なります。
また、同じ業者・同じ通貨ペアであっても、大きな相場変動などがあった場合はスプレッドが開く(大きくなる)ことがあります。
FX会社のHPには通常時のスプレッドが通貨ペア毎に明記されていますので、初心者の方がFX会社を選ぶ際は、「自分の取引する通貨ペアのスプレッドがどのくらいなのか?」をしっかりチェックしておくと良いでしょう。
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FXのトレードスタイルによってもスプレッドの重要性は異なる
ここまで、FXにおけるスプレッドの基本について解説しました。
スプレッドは取引毎に必ず発生するため、トレードスタイルによってもスプレッドの重要性は異なってきます。
例えばスイングトレードやポジショントレードの場合、取引回数が少なく獲得pips数も大きいため、スプレッドの影響は少なく済みます。
しかしスキャルピングやデイトレードなど、取引回数が多く獲得pips数が小さいトレードスタイルを行う場合は、「気付けば利益額よりもスプレッドのコストが大きくなっていた」ということがよくあります。
特にスキャルピングを行う場合は、スプレッドの狭さを第一にFX口座を選ぶべきと言えます。
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スプレッドだけでなくトータルの取引コストに注意しよう
FX会社によっては、スプレッドとは別に「取引手数料」が発生する場合があります。
スプレッドによるコストは常に取引の損益に反映されているため把握しやすいですが、取引手数料は別途支払いが必要になることもあるため注意しましょう。
スプレッドや取引手数料以外にも、FXにおけるコストとして「入金手数料・出金手数料・口座開設手数料・口座維持手数料」などがかかる場合もあります。
FX会社を選ぶ際はそれらのトータルコストを把握し、トータル利益とのバランスを考えることが重要です。
スプレッドの仕組み
ここでは、FX初心者が知っておくべきスプレッドの仕組みについて解説します。
スプレッドには原則固定と変動制がある
FX会社が提示するスプレッドには「原則固定」と「変動制」の2パターンがあります。
原則固定とは、スプレッドは原則固定されているが、相場の流動性が高い時(経済指標発表時)などは変動するという事です。
変動制とは、相場の流動性に応じて常に変動しているという事です。
現在ほとんどのFX会社は原則固定となっていますが、変動制のFX会社もありますので注意が必要です。
変動制のFX会社を選んだ場合、「せっかくの取引チャンスなのにスプレッドが広くなり利益率が低くなってしまった」といった事になりかねません。
FX初心者の方は、コスト管理を行いやすくするためにも原則固定でスプレッドの幅が狭い証券会社を選ぶのがおすすめです。
スプレッドが開くタイミングとは
国内FX口座は海外口座に比べ、比較的安いスプレッドで取引できますが、時にスプレッドが大きく開く事があります。
どういう時に開くのかというと、
- 相場の流動性が低い時(取引量が少ない時)
- 重要な経済指標の発表時(取引量が極端に増える時)
ようするに、取引量が極端に少ない時や極端に多くなる時は、原則固定であっても手数料が高くなる場合があるという事です。
具体的にスプレッドが開くとされるタイミングで代表的なのは
- 日本時間6時~9時のオセアニア時間
- 毎週月曜日の7時~8時頃
- 年末年始とクリスマス
- 毎月第一金曜日の21:30にある米雇用統計発表時
- リーマンショックや東日本大震災などの突発的な事象が発生した時<\li>
上記のタイミングは、スプレッドが大きく開くタイミングですのでFX初心者の方は注意が必要です。
スプレッドが狭い通貨ペアランキング
1位:ドル×円(USD/JPY)
アメリカと日本の通貨を合わせているので、情報が入りやすいのが嬉しいポイントです。
スプレッドは、0.3pipsが最安水準です。
2位:ユーロ×ドル(EUR/USD)
2つ目は、ユーロ米ドルです。これは、世界で最も取引されている通貨です。
これも、多くの情報に恵まれています。スプレッドは0.4pipsが最安水準です。
3位:ユーロ×円(EUR/JPY)
先の2つよりは優先度は下がりますが、十分に情報は入ります。
スプレッドは0.5円が最安水準です。
市場が大きく多きい通貨を選ぶ
全てに共通して言えることは、スプレッドが安く開きにくいので、2重の意味で安全であることです。
これらの通貨ペアは流動性が高く、かなりの量の取引が行われるため、一部の機関投資家が大金を注ぎ込んでも値が動きにくく、一般人と同じような条件で戦うことができます。
FX初心者は、必ずこれらの通貨ペアを中心にトレードを始めましょう。もし、これらの通貨ペアとの相性が悪かったり、他の通貨ペアの方が良いと感じた場合のみ別のものを試して下さい。
これらの安く安全な通貨ペアで勝てればそれに越したことはないためです。また、FX初心者の場合、経験を積むことが重要です。
このため、短期の取引に集中しがちでしょう。そんな時に、スプレッドの高い通貨を使っていたらかなりの無駄が生じることは目に見えています。
スプレッドが狭いFX会社TOP3
DMM FX
DMM FXのスプレッドは原則固定で、USDは0.3銭と業界最狭クラスのFX会社です。
DMM FXでは、複数のカバー先からレートを受けているので、より安定して有利なレートを提供してくれます。
SBI FXTRADE
SBI FXTRADEのスプレッドは業界最狭のUSDJPY0.27銭となっています。
しかし注意したいポイントとして、1通貨~100万通貨までの注文は0.27銭の原則固定となりますが、100万1通貨からは変動制となります。
GMOクリック証券
GMOクリック証券のスプレッドは原則固定で、USDJPYは0.3銭の原則固定となります。
しかし、トルコリラ/円に関しては、原則固定ではなく流動性となりますので注意が必要です。
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まとめ
ここまで
- スプレッドとは?
- スプレッドが狭い通貨ペアランキング
- スプレッドが狭いFX会社TOP3
についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
スプレッドは0.3銭程度なので、FX初心者の方は「別にそれくらいなら気にしない」という方もおられるかもしれません。
しかしこれからトレーダーとして日々何十回と取引を重ねていくことで、必ずスプレッドコストが気になってくると思います。
スプレッドが狭ければ狭い程、取れる利益も増えますので、口座を選ぶ際はぜひスプレッドに注目してみてはいかがでしょうか?
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