FXのロスカットと証拠金維持率の関係性を初心者向けに解説!

FXにおけるロスカットとは、
損失の拡大を一定以内にとどめる安全措置です。

FXでは、証拠金維持率が一定の水準に達したときに、ポジションを自動的に強制決済する「ロスカット」という仕組みがあります。

証拠金維持率とは、取引している金額に対する証拠金残高の割合のことです。

ロスカットはトレーダーを大きな損失から守るために存在しますが、強制決済であることから結果的に意図しないトレードになってしまいます。

そのため、取引の際は極力ロスカットされないようにすることが大切です。

この記事では、そんなロスカットについて以下のポイントを分かりやすく解説致します。

  • ロスカットとは?証拠金維持率とは?
  • 証拠金維持率の計算方法
  • どの程度為替レートが変動したらロスカットされるのか?
  • ロスカットが間に合わない場合もあるので注意
  • ロスカットされないための対策
  • FX会社毎のロスカットラインを比較

初心者の方はぜひご覧ください!

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FXにおけるロスカットとは?

FXにおけるロスカットとは?

FXにおけるロスカットとは、一定以上の証拠金維持率を下回った場合、FX会社によって自動的に保有中の通貨が決済されてしまう仕組みのことを言います。

証拠金維持率とは、必要証拠金に対する純資産の割合です。

例えば、「証拠金維持率が50%」というルールがあるFX会社の場合、必要証拠金に対する純資産の割合が50%になった時点で、保有しているすべてのポジションが強制決済されます。

ロスカットされる証拠金維持率(ロスカットライン)はFX業者によって様々です。

以下より、「そもそも証拠金とは?」という基本的な解説を踏まえた上で、証拠金維持率の計算方法を詳しく解説致します。

証拠金維持率の計算方法

証拠金維持率とは

FXでは、自己資金をFX口座に入金し、その金額を担保に取引を行います。

この担保(入金している自己資金)を「証拠金」といいます。

証拠金維持率は、次の計算式で求めます。

【計算式】
証拠金維持率=有効証拠金÷必要証拠金×100(%)

有効証拠金とは、口座残高に未実現の損益(含み益、含み損)を加えた証拠金残高です。

必要証拠金とは、取引するのに最低限必要な金額(担保金)のことです。

【計算式】

  • 有効証拠金=口座資金+損益(含み益、含み損)
  • 必要証拠金=レート×注文数量÷レバレッジ

例えば自己資金50,000円をFX口座に入金した場合、その時点の有効証拠金は50,000円です。

その後、1ドル=100円の時にレバレッジ25倍をかけて1万通貨を購入したとすると、必要証拠金は40,000円です。

この場合、取引開始時の証拠金維持率は125%となります。

(計算式:50,000円÷40,000円×100=125%)

もしもこのとき、必要証拠金ギリギリとなる40,000円しか口座に入金していなければ、証拠金維持率は100%ということになります。

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レートがどのくらい変動したらロスカットされる?

資金不足による強制ロスカットの危険性

先ほどの例で、為替レートがどの程度変動したらロスカットされるかを見てみましょう。

【例】FX口座に入金した証拠金:50,000円
1ドル=100円の時にレバレッジ25倍をかけて1万通貨を購入

この場合、購入した時点での証拠金維持率は125%です。

予想と反して1ドル=99円まで価格が下がった場合、含み損はー10,000円となり、証拠金50,000円に対しての維持率は100%となります。

ロスカットされる証拠金維持率(ロスカットライン)は各FX会社によって異なりますが、100%となっている会社だと、1ドル=99円よりも価格が下がった時点でロスカットが執行されます。

ロスカットとレバレッジの関係性

ロスカットとレバレッジの関係性

FXでは基本的に、レバレッジをかければかけるほど証拠金維持率が下がりやすく、ロスカットの危険性が高まります。

先ほどはレバレッジ25倍のケースをご紹介しましたが、先ほどと同じ証拠金維持率・同じ取引金額で、レバレッジ10倍の場合、どの程度のレート変動でロスカットされるのかをご紹介します。

【例】FX口座に入金した証拠金:125,000円
1ドル=100円の時にレバレッジ10倍をかけて1万通貨を購入
→購入した時点での証拠金維持率は125%

この場合、予想と反して1ドル=97.5円まで価格が下がると、含み損はー25,000円となり、証拠金12,500円に対しての維持率は100%となります。

つまり1ドル=97.5円よりも価格が下がった時点でポジションを強制決済されるということです。

FXにおけるレバレッジは、少ない資金で大きな金額が動かせるというメリットがありますが、予想と反した場合は損失も大きくなりやすいため注意が必要です。

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ロスカットは損失を拡大させないための安全措置

FXのロスカットによる借金リスクとは?

FXでは強制ロスカットされた時点で損失が確定するため、ロスカットに対してネガティブなイメージがつきまといますが、むしろ逆です。

「これ以上大きな損失を出さないための布石」として重要な役目を果たしています。

結果としてトレーダーにとってメリットとなることを認識した方がよいでしょう。

しかし、中にはロスカットが間に合わないケースもありますので注意が必要です。

ロスカットが間に合わないことによる借金リスク

ロスカットが間に合わないことによる借金リスク

為替相場があまりにも急激に変化すると、ロスカットが間に合わない場合があります。

例えばリーマンショックやスイスフランショックの時は、一瞬のうちに為替相場が動いてロスカットが正常に作動せずに、証拠金以上の損失を出してしまったトレーダーが急増しました。

国内FXの場合、マイナス分は「追証(証拠金を追加で入金しなければならない状態のこと)」が発生します。

つまり、ロスカットが間に合わないことで借金を背負ってしまうリスクがあるのです。

なお海外FXでは、マイナス分をFX会社が補填して口座残高を0にしてくれる「ゼロカット」を採用している業者もあります。
ゼロカットは国内FXにはない大きなメリットなので、借金リスクを回避したい方は、口座選びの際「ゼロカットを採用しているかどうか?」という点をチェックしましょう。
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FXでロスカットされないための対策

ロスカットされないための対策

ここまで解説した通り、FXのロスカットは損失の拡大を回避するための制度ですが、証拠金を維持できれば勝てていたトレードでも、ロスカットにより強制的に損失が確定してしまいます。

そのため、ロスカットは極力避ける必要があります。

ロスカットされないための対策として、以下のことが挙げられます。

  1. 証拠金を追加で入金する
  2. 保有しているポジションを決済する
  3. 事前にストップロス(損切り)を設定する

損切りとロスカットは、決済という点では同じですが、実際は全くの別物です。

ロスカットはFX会社が強制的に行う決済のことであり、損切りは自らが行う決済方法です。

損失を最小限に止めるためにも、含み損が予め決めた損切りラインに達した時は、速やかに損切りすることをおすすめします。

明確な理由や戦略もなくただ資金を追加入金するのはおすすめできません。

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FX会社毎のロスカットライン比較一覧表

ロスカットライン比較一覧表

ここでは、FX会社毎のロスカットラインをご紹介します。

まず、国内FXの比較が次の通りです。

FX会社名必要証拠金証拠金維持率
みんなのFXレート×通貨単位×4%100%以下
ヒロセ通商レート×通貨単位×4%
※100円未満切り上げ
100%未満
GMOクリック証券レート×通貨単位×4%50%以下
SBI FXトレードレート×通貨単位×4%50%以下
DMM FXレート×通貨単位×4%50%以下
外為どっとコムレート×通貨単位×4%
※100円未満切り上げ
100%未満
マネーパートナーズレート×通貨単位×4%40%以下
外為オンライン44,300円20%以下
FXプライム byGMO44,235円80%以下
JFXレート×通貨単位×4%
※100円未満切り上げ
100%未満
サクソバンク証券レート×通貨単位×4%
※100円未満切り上げ
100%到達時点

次に、海外FX会社のロスカットライン比較です。

FX会社名必要証拠金証拠金維持率
GEMFOREXレート×通貨単位×0.1%20%以下
XMレート×通貨単位×0.112%20%以下
FBS〜200ドル(約2万)×0.033%20%以下
HotForexレート×通貨単位×0.1%20%以下
TITANFXレート×通貨単位×0.2%20%以下
AXIORY〜10万ドル(約1000万)×0.25%20%以下

比較すると、海外FXの方が必要証拠金が少なく取引でき、ロスカットラインも低いことが分かります。

しかし、初心者の方が闇雲にハイレバレッジで取引することはおすすめしません。

「なんとなく」ではなくきちんとした分析の上でFX取引を行いましょう。

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まとめ

まとめ

今回は、FXで必ず意識すべき「ロスカット」について解説しました。

「FXはロスカットがあるから怖い」という意見をよく耳にしますが、むしろトレーダーにとっては想定以上に資金を減らさないための仕組みであることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

レバレッジを利かせて取引している場合は、特にロスカットされないよう注意が必要です。

建てているポジションにおいて、どれだけの為替差損が出たらロスカットになるのかを把握し、むやみに大きなレバレッジをかけないようにしましょう。

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