FXの順相関・逆相関関係を利用した手法

この記事では、「通貨の相関関係」を利用したFX手法を解説致します。

チャート分析をしている時、「違う通貨ペアだけど並べてみるとチャートの形が似ている」と感じたことはないでしょうか？

このように、同じ動きをしやすい通貨ペアの関連性を「順相関関係」と呼びます。

また逆に、チャートの形が逆方向に動きやすい通貨ペアもあり、これを「逆相関関係」と呼びます。

普段FX取引をする際、ローソク足やラインなどを重視する方が多いと思いますが、そこに通貨ペアの相関性を加えて分析することで、より値動きが予想しやすくなるはずです。

この記事では以下のポイントをご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

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FXの相関関係とは？

FXにおける相関係数とは、２つの取引銘柄（通貨ペア）に見られる関連性のことを言います。

以下の 2 つのタイプがあります。

なぜこのような関連性が生まれるのかというと、為替レートはそれぞれの通貨が独立して動いているわけではなく、その通貨を発行している国と繋がりのある国とで、相互に影響を及ぼすからです。

FXで勝つためには、どの通貨ペアがどのような関係にあり、それが取引利益にどう影響するかを理解しておくことがポイントです。

以下より、「順相関関係」と「逆相関関係」について、実際のチャートを見ながら解説いたします。

FXの順相関関係とは？

FXにおける順相関関係とは、「ある通貨ペアと別の通貨ペアが同じ方向に動く関係」のことを言います。

例えば、順相関関係にある通貨ペアにユーロドル（EUR/USD）とポンドドル（GBP/USD）があります。

以下の画像は同じ日・同じ時間帯のユーロドルチャートとポンドドルチャートです。

チャートの形が何となく似ている事がお分かりいただけますでしょうか？

ユーロ圏とポンドを発行するイギリスは、地理的にも経済的にも関わりが深いため、このようにレートに相関性が見られます。

順相関関係にある通貨ペア一覧

以下が、順相関関係が強い通貨ペアの一覧になります。

ただし、相関関係は常に一緒に上昇または下降するという意味ではありません。

あくまで「同じ方向に動く傾向が高い」ということを認識しておきましょう。

FXの逆相関関係とは？

逆相関関係とは、先ほどの相関関係とは逆に、「ある通貨ペアが動くと他の通貨ペアは逆の動きをする関連性」のことです。

例えば、逆相関関係にある通貨ペアにユーロドル（EUR/USD）とドル円（USD/JPY）があります。

同じ日・同じ時間帯のチャートを見比べて見ると、逆方向に動いていることが分かります。

ユーロの価値が米ドルに対して上昇している時は、米ドルの価値が低下しているため、米ドル/円のチャートが下降傾向になることが多いです。

逆相関関係にある通貨ペア一覧

以下が、逆相関関係が強い通貨ペアの一覧になります。

相関関係を利用したFX手法

ここでは、通貨ペアの相関関係・逆相関関係を利用したFX手法をご紹介致します。

①相関関係チェックツールを利用する

通貨ペアの相関関係は、取引するタイミングによって傾向が変わってきます。

そこで相関関係チェックツールを利用しましょう。

ツールはいくつかありますが、セントラル短資FXが提供する「通貨ペアの相関係数」では、通貨ペア毎の相関関係を視覚的に把握できるのでおすすめです。

上記の相関係数チェックツールでは、相関関係が-1から1の範囲で示されています。

• 1に近いほど正の相関関係
• -1に近いほど負の相関関係
• 0に近いほど相関が無い

という見方になります。

また、チャートツールの「TradingView」にも、相関係数を測定するインジケーターがデフォルトで備わっています。

②相関性を根拠の１つとする

今回ご紹介するFX手法では、通貨の相関関係を売買タイミングの根拠の１つとします。

例えば、ユーロドルがレンジブレイクした時は、相関関係にあるポンドドルチャートも同じように動く傾向があります。

２つのチャートを確認し同じようにブレイクしていれば、そのままブレイク方向に進む可能性が高いと判断でき、２つのチャートが逆方向に動いていれば「騙し」の可能性があると判断できます。

またトレンドフォロー中、保有している通貨ペアと相関関係にあるチャートでトレンド終了のサインが出ている場合、利食いのタイミングと見ることができます。

FXでは前触れもなく突然トレンド転換するような場面がありますが、これは相関関係にあるチャートを見たトレーダーが利確したり、逆張りを行うことで同じような動きになることが１つの理由です。

このように、相関関係を見ることでエントリーや決済のタイミングを見極めることができます。

③相関性を利用してリスク分散する

FXでは、通貨の相関関係を利用してリスク分散する手法もあります。

例えば、ユーロドル（EUR/USD）とドル円（USD/JPY）は逆相関関係にあります。

• ユーロドル（EUR/USD）が1pips動くと115円の損益
• ドル円（USD/JPY）が1pips動くと100円の損益

が発生するとします。

• ユーロドルの買いポジションを1ロット保有
  →思惑が外れ相場が10pips下落
• ドル円の買いポジションを1ロット保有
  →相場が10pips上昇

この２つの取引をした場合、

• ユーロドルの下落でマイナス1,150円の損失
  （1ロット×10pips×115円）
• ドル円の上昇でプラス1000円の利益
  （1ロット×10ポイント×100円）

が得られるため、２つの取引の損益はマイナス150円となります。

もし、リスクヘッジするためのドル円の買いポジションがなければ、マイナス1,150円の損失のみが発生することになります。

このように、通貨の相関性を利用して損失を減らすことができます。

より安定したFX手法が知りたい方へ

ここまで、通貨ペアの相関関係・逆相関関係を利用したFX手法を解説しました。

初心者の場合、はじめのうちは複数のチャートを見ながら分析するのはなかなか大変だと思いますが、感覚が掴めたら値動きがより分かりやすくなります。

初心者の方が勝率を安定させるためには、自動売買ツールを使うのもおすすめです。

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まとめ

いかがだったでしょうか？

今回は通貨の相関性を利用したFX手法をご紹介しました！

FXの勝率を上げるためには、ローソク足やインジケーターの分析だけでなく、通貨強弱や経済要因も大切なポイントだということがお分かりいただけたかと思います。

様々な知識を照らし合わせ、総合的に判断しましょう。

しかし初心者の場合「何をどうやって勉強すればいいのか？」と悩んでしまいますよね。

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